日本人は英語が苦手?考えたら見えてきたこと

中学校・高校と少なくとも6年間、英語の授業を受けてきたわりには、日本人は英語が話せない・・・なんて話、よく聞きますよね。

こんにちは。たましあです。

今日は、「日本人は英語が苦手」と一般的によく言われる話について、ほんとにそうなの?だとしたらどうしてそうなんだろう?ということについて考えてみました。この、「日本人英語苦手説」を読み解けば、もしかしたら英語を上達させるためのキーポイントが浮かび上がってくるかもしれません。

「日本人は英語が苦手」を数字でみてみた

TOEFL(トフル)というテストがあります。

これは、英語を母語としない人々の英語コミュニケーション能力を測るテストとして、アメリカの非営利教育団体であるEducational Testing Service (ETS)により開発されたものです。ネットで受けられるテストとペーパー形式のテストがありますが、日本では、ペーパー形式のTOEFL iBTというテストが実施されています。

このテストのスコアは、非英語圏の学生が、アメリカ等英語圏の大学に入学する際に、自分の英語能力を示すための重要な指標になります。なので、テストの内容は「ちゃんと授業についていける英語能力があるか?」を測るためのものになります。

設問は、大学の講義やキャンパス内で実際起こりそうな場面設定がなされているので、出てくる単語もアカデミックなものだったり、リスニングのスピードが英語母語話者のナチュラルスピードだったりするのが特徴です。

参考:TOEFL® テスト日本事務局 TOEFL iBT® テスト学習者用Webサイト

なので、付け焼き刃の勉強では、なかなか思うような点数を出すことが難しいテストだったりもします。たましあが初めてこのテストを受けたとき思ったことは(今から20年も前、改訂前の形式ですが)、「アメリカ英語の壁、たか・・・」でした。

このテストでは、Listening、Reading、Speaking、Writingの4技能が総合的に評価されます。満点は、スケールスコア合計120点満点です(スケールスコア=正答数を変換した点数)。で、日本の平均スコア(2017年版)なんですが、アジアの29の国・地域と比較した日本の平均スコア(総合)は・・・

71点。これは、政治経済が不安定なアフガニスタンと同じ点数で、下から2番目の点数です(最下位は、タジキスタンの66点)。

アジアトップのシンガポールの97点と比べても、20点以上の差があります。

参考:Test and Score Date Summary 2017

なかなかのショックな現実ですね、これは。

日本人はなぜ英語が不得意なのか?考えられる理由

さて。データを調べたら、日本人は英語が「苦手」というような心理的なレベルですむ問題ではなくて、「不得意である」ことが分かってしまいました。では、どうしてそうなのでしょうか。たましあはその理由をつ考えてみました。

日本人にとって英語は難しい

いーーじょう!(厚切りジェイソン風に) あ、終わってしまった。笑

でもこれ、あながち冗談ではないんですよ。

米国務省のForeign Service Insitituteが、外交官が「職業で使えるレベルの外国語(professional working proficiency)」を身につけるまでの期間をまとめたデータがあるのですが、それによれば、日本語は「超難しい(super hard)」に分類されています。

カテゴリー言語
カテゴリーⅠ
(24-30週)
デンマーク語、オランダ語など
カテゴリーⅡ
(36週)
ドイツ語、インドネシア語など
カテゴリーⅢ
(44週)「難しい」
ロシア語、ヒンディー語、トルコ語など
カテゴリーⅣ
(88週)「超難しい」
日本語、アラビア語、中国語、韓国語など

このデータはあくまで「英語母語話者にとっての難易度」なので、それがそのまま逆に「日本人にとっても英語が難易度高い」という論理にはなりませんが、日本語と英語はかなり言語構造的に離れているので、習得が難しい、というのは、なんとなく感覚的に理解できます。

また、私は自分の周りの外国語を勉強している友達に「今やってる外国語と英語、どっちが難しい?」と聞いてみたことがあります。すると、

  • (ドイツ語が話せる友人)「英語の方が難しいな。特に発音が。」
  • (中国語が話せる友人)「中国語の方がやりやすい。自分の気持ちが伝えやすい。」

と言っています。周りの意見を聞いてみると、英語って、やっぱり日本人にとって難しいと感じられる言語なんじゃないかなー、と思うのです。

いろんな意見があると思いますが、たましあ自身は、言語構造や発音体系の違いって、大人にとっての言語習得の難しさ・易しさに、大きく関係すると思っている1人です。

なんだよ-、じゃあ英語の点数取れないのあたりまえじゃん!そもそもなんでそんな難しいことばを勉強しなきゃいけないのさ! っていうかむしろ世界のピーポーもっと日本語勉強してよ!?

まあ、叫んでも愚痴っても、英語が国際語であり、学校教育で学ばされる外国語に君臨し続けることは、今後おそらく変わることはなさそうです。ああ、憎いよ。

アウトプットをする教育を受けてこなかった

自分が受けてきた英語教育を思い返すと、やることと言えば、教科書を読んで、単語を覚えて文法を理解して・・・ということに終始していて、「場面に応じて使う」という練習は、授業では全くといっていいほどやってきませんでした。

少なくとも中・高の6年間、英語を学んだのに、「外国人に道聞かれても答えられない・・・・」なんて現象が起こってしまうのは、「実際の場面で使ってみる」という練習が全く足りていないからなのです。

日常生活で英語に触れる機会(インプット&アウトプット)が圧倒的に足りない

日本は翻訳文化が進んでいるので、外国でよく読まれる本は、すぐ日本語に翻訳されて書店で手に入れることができます。これが、もし翻訳がされなければ原著で読むしかなく、必然的に英語を読まざるを得なくなります。

また、地上派テレビで英語の番組を見ることはほとんどありません。生の英語に触れる機会が非常に少ないのです。テレビをつければ、1日中英語のコンテンツが見られるチャンネルががあるような国の生徒とは、必然的にインプットの差がでてしまいます。

じゃあ日本の学校英語は無駄なの?

ここまで、どうして日本人は英語が不得意、とか苦手って言われるんだろう、ということについて考えてきましたが、このように整理すると、自分でも「・・・まあ仕方ないかな」などと思ってしまいます。

でも、日本の学校で習う英語(私たちが詰め込む英語の知識)は、価値のないものなんかでは決してないのです。

私はアメリカ人の友人に「たましあは、ニュースのアンカー(注:アナウンサー)みたいな言葉をしゃべるよね」と言われたことがあります。

アンカー?まさか!っていうか、これ、学校英語で習ったものそのままだよ?でも、

  • 3人称単数形のときの動詞にはちゃんとsをつけるし
  • It ain’t… って言わずに、It is not…って言うし
  • She went there?って言わずに、Did she go there? って言うし

私は律儀に、学校で習った文法に忠実にしゃべっているだけなのですが、その人には「お手本のような英語」に聞こえるんです。

これってみんな、学校で習ってる文法なんですが、アメリカに住む外国人・移民の人たちのみならず、多くのアメリカ人も、「正しい文法で話すこと」にそんなに意識を使ってないんですよね(もちろん、文章を書くとなるとまた違いますが)。

日本の詰め込み英語が批判されたりしますが、私は一概にそうとも言えず、相手に「きちんとした人」という印象を与えることができるのは、日本人英語の武器だとも思っています。正直、東南アジアとか中東とかの人の英語、かなりむちゃくちゃ多いよ?

学校で勉強した英語は無駄なんかじゃない。ただし、実践に弱い。使えることばになっていないんです。でも日本人には、学校で習った(詰め込んだ)知識をもっと価値のあるものにできるポテンシャルがあるんです。

「英語が苦手」の心理的問題をどうするか

私は大学学部時代にアメリカに1年留学して、社会人になってからは7年ほど海外で働きました。TOEICの点数は965点あります(2014年試験)。うそじゃないですよー。

こんな点数を取っている私ですが、いまだに「英語って難しいなぁ」「なんだかうまく話せてない」「あーもう苦労するわ-」って気持ちが拭えないままでいます。苦手意識、というやつですね。

でも、矛盾しているかもしれませんが、苦手意識って、必ずしも絶対克服しなきゃいけないものでもないんだと思うんですよね。だって、「英語が苦手」というけれども、実はそれは、日本語であっても、もともと人と話すのが得意じゃなかったり、頭の中で自分の意見をまとめるのが苦手だったり、話す前に考え過ぎちゃったり、っていう自分の性格自体と根本的に結びついていることもあるからです。

ただ日本人は、えてしてまじめ。正しいことばを話そうとして間違えるのを恐れたり、間違えたら恥ずかしいと思ってしまって話せなくなってしまったり。

でも、自分自身が海外で働いたり、海外で働く人達を多くみてきた私が強く思うことは・・・

ぶっちゃけ、なんとか通じればいいのでは?

もちろん、時と場合にもよります。そりゃー、エライ人とかと話したり、ちゃんとした場所で話さなきゃいけないときはなるべくきちんとした言葉を話すように心がけるべきです(自身の信頼度にも関わる。これは日本語だって同じ)。

でも、友達とのおつきあい、そして仕事でやりとりするような場面なら、「正しい英語を使う」ことよりも、「中身と心のあるコミュニケーション」をするほうがよっぽど大事なんだと思うのです。

まとめ

以上、「日本人が英語が苦手」といわれる言説について考えてみました。

確かに、TOEFLスコアで見てみると、日本人の英語の能力は低いと言わざるを得ません。

でもそれは、決して詰め込み型の学習が悪いというわけではなく、一生懸命学校教育で詰め込んだ英語を「使えることば」にできていない、ということが問題、というのがたましあの結論です。

日本人が英語に対して自信を持っていくためには、

  • 生の英語に触れる機会、そして実践の場が足りていないという環境要因
  • 日本人の「間違えたらよくない」という生真面目さからくる心理的な要因

の両方をクリアしていかないといけないのだと思っています。




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