子連れハノイ留学:留学ビザ取得までの顛末をまとめました




ベトナムへ留学というと、多くは日本の学部生・院生さんで、大学の留学制度を使ってベトナムの大学に留学する、というケースになるのではないかと思います。

その他、大学の制度によらずに留学するケースもありますね。例えば

  • ベトナムに調査研究をしにいく(研究者・院生さん)
  • 語学を学ぶために短期留学をする

といったケースがあるかと思います。

なぜ私が留学ビザをとるのか

私は現在、日本の大学の院生です。所属先の大学がベトナムの大学と提携をもっていたので、大学の制度を使って留学することにしました。目的は、調査研究です。

しかし、私には子供が2人います。調査にはある程度、腰をすえてできる期間が必要なので、じゃあその間子供をどうしよう・・・となりますが、私には、「連れて行く」という選択肢しかありませんでした。その理由は、

  • 主人の仕事環境により、子供を任せられる状況ではない
  • 他に預けられる人もいない
  • 何より、自分自身が子供と離れるのが心配

ということでした。

子供に海外生活を経験させてあげたい、子供と一緒に行こう!昔住んでたことあるし!なんて結構軽い気持ちで決意したはいいものの、実際にはやらなければいけないことは山盛り・・・。

そして一番気をもんだのが、ベトナム滞在ビザの取得でした。

ここでは、子連れベトナム滞在のためのビザ(留学ビザ)の取得までの顛末をつづります。

そもそも、子連れ留学させてもらえるのか?

所属大学の制度を使っての留学申請をしたのは、およそ1年前。大学の制度を使うので、まずは「この学生を海外に派遣してもいいか」ということを大学側が審査をします。志望書の提出が済んで、いざ面接。その面接のときに私は、「子供も連れて行く予定です。」と言いました。

担当者は、「は!?」という顔。うちの大学では、いまだかつて子連れ留学をした学生(院生)はいません。「この制度は、子供を連れての留学は想定していないし、相手の大学も子連れ学生を受け入れる想定はしていないので、どこまでサポートできるか分からない。」と言われました。

私は、「そもそも子連れ留学がダメというなら辞退します。でももし、制度を使わせていただけるのであれば、子供に関わることは全部自分でやるのでご迷惑をおかけするつもりはありません。ただ1つ、ビザに関しては、先方の大学に書類を作ってもらわないといけないので、そこだけはお願いしたいです。」と伝えました。

大学の担当者がベトナムの大学の担当者に聞いてくれました。結果は、「子供に関することは大学では一切面倒見ない。そして、キャンパス内に子供を連れてこない、ということを約束できるなら、ビザの件だけは手続きをする。」ということでした。

えー子供をキャンパスに入れちゃいけないの?(まあ入れるつもりもなかったですが)

先進国では子連れ留学とか結構あって、そんな厳しいこと言われるって聞いたことないのになぁ。(指導教員いわく、「ベトナムって結構あたま固いのね。」)

まあ、このまま手続きが進められるのであれば、それに越したことはありません。ここからビザ取得への長~い道のりが始まります。

ベトナムビザの種類と私たちが必要とするもの

まず、ベトナム滞在のビザの種類には、投資、業務、観光など、さまざまな種類があります。私が必要とするのは留学(DH)ビザ。そして、それに帯同する者としての子供たちの「TTビザ」、これらを取得することになります。

子供のTTビザを取るために必要な書類

まず、留学ビザを在外公館で申請するのに必要な書類(ベトナム側からもらう必要がある書類)は、

  • ベトナムの大学から発出された「入学許可書
  • ベトナム出入国管理局から、ベトナムの在日公館に宛てられた「ビザ発行提議書

です。これらの書類のコピーをベトナムの大学から受け取り、ベトナムの在日大使館・総領事館に持っていき、公館備え付けの申請書とともに提出することになります。

私の留学ビザについては、提携校なので何の問題もないでしょう。でも分からなかったことは、連れて行く子供のビザ取得のための手続きでした。

そのため、まずベトナムの在外公館に聞きに行かないといけません。「どんな書類が必要で、その書類に何が書かれている必要があるのか」ということを。

大使館と総領事館に行って聞いてみた

東京の大使館、大阪の総領事館、両方行きましたよ(笑)。担当者によって言うことが違ったりするベトナム。なるべく正確な情報が知りたかったんです。東京は、帰省のついでに行きました。

大使館で言われたこと

ベトナムの大学が出す入学許可書に、子供も受け入れる、ということが入っていればいい。子供のパスポート情報が載っていればいい。

総領事館で言われたこと

入学許可書に載せるべき子供の情報は、それはベトナムの大学次第だ。こちらが決められることではない。

もー、どういうこと?訳が分からない・・・。

入学許可書に子供のどんな情報を含めればいいのかということは、ベトナムの大学の担当者も初めてのことなので、ノウハウが無いのです。だから私が在外公館に聞きに行ったのですが、確信できる情報が得られず。とほほ。

大学側に渡した子供の個人情報

なので、「これだけ載ってれば文句ないだろう!」という個人情報リストを、2人分表にして作って、担当者にメールで送りました。

含めたものは、子供の名前、生年月日、性別、パスポート番号、パスポート発行日、パスポート期限、パスポート発行場所、ベトナムで子供が通う予定の学校名、です。

留学生がビザを取得するために、ベトナムの大学側が行う手順

そもそも、ベトナムの大学側が留学生がビザを取得するために行う手続きはどうなっているのでしょうか。それは、

ベトナムの大学側が行うプロセス

(留学生に対して)

「入学許可書」(A)を出す

(本国の出入国管理局に対して)

「留学生の受け入れとビザ発給願いに関する公文書」(B)を出す

出入国管理局が行うプロセス

そして、ベトナムの大学から出された公文書(B)に回答するかたちで、出入国管理局がベトナムの大学に対し、「留学生の入国を許可すること、②ベトナムの在外公館に対して当該留学生に対するビザ発給指令(fax)を出したこと」が記された公文書(C)を発出するのです。

このうち、ベトナムの大学は(A)と(C)の写しを送ってくれますので、留学希望者はそれを持ってベトナムの在外公館に申請に行く、という手順になります。

親子関係証明のための書類をゲットしなければならない

そしてもう1つやらなければいけないことがありました。それが、親子関係の証明です。

連れていく子供が、本当にその留学生の子供か、ということの証明が必要なのです。これは、上の(B)に関わる書類、つまり、ベトナムの大学が、公安省出入国管理局に留学生に対するビザ発給願いを提出するときに必要になるものでした。

親子関係を証明する書類って何?

ベトナムの大学からは、「出生証明書」と言われました。でも、日本には公的な書類としての「出生証明書」というものはありません。出生証明書は、子供を出産したら産院でもらえるものですが、あくまでそれは私的文書です。しかも、出生証明書は、役所に出生届を出すときに添付して提出しているので、手元にはありません。

日本で親子関係の証明書類となるのは、「戸籍謄本」です。まずは役所に行って、戸籍謄本写を買いました。

で、これはもちろん日本語で書かれています。このままでは在外公館に出しても有効な書類として受け取ってもらえません。なので、

  • この書類が、公的文書であることの証明を、外務省でしてもらう(公証)
  • その公証が本物であるということを、ベトナムの在外公館で認証した上でベトナム語に翻訳してもらう(合法化)

という手続きを行う必要があるのです。

これは、かなり時間のかかるプロセスです。東京に住んでいる方ならまだしも、地方住まいの場合は自力でやったらどんだけお金と時間がかかることやら・・・。なので私は、専門の業者さんに代行をお願いしました(ネットで検索すると、いろいろな代行業者さんが出てきます)。

申し込みから受け取りまで、約2週間かかりましたが、結果的には自分で新幹線で東京まで行ったり来たりしているより安く済ますことができました。

とにかく待ちの日々

  • 子供の個人情報データ
  • 合法化された戸籍謄本(原本)

をベトナムの大学に送り終わったのが7月初めのこと。

そこからは待ちの日々。なんとか無事に書類が通りますように、と願うばかりでした。

そして、7月下旬、ついにベトナムの大学からメールが届きました。「添付書類と、入学許可書を持って、ビザ申請に行ってください」

「添付書類」とは、(C)の書類ですね。ベトナム出入国管理局から在外公館に出された、留学生に対する「ビザ発給提議書」のコピーです。ここに、ビザ申請に必要な、「ビザ許可番号」が記されているんです。

いよいよ申請!書類は受け取ってもらえるか?

我が家から行かれる距離のベトナム在外公館は、大阪の総領事館になります。

  • 子供と私のパスポート
  • 入学許可書
  • ビザ発給提議書
  • あらかじめネットからダウンロードしておいた申請書(写真を添付して)

を大事にもって大阪まで行きます。

※申請書は、在日ベトナム大使館のHPからダウンロードできます。

在阪ベトナム総領事館の場所

総領事館は、南海本線の堺駅が最寄り駅です。東口を出ると目の前にロータリーがあるのですが、そのロータリーの左手から東に延びる一本道の向こうに、総領事館があります。

のんびり目に歩いても約15分で着きます。平坦な一本道なので、問題なく歩ける距離です。タクシーなら1メーター。

立派な建物ですなあ。

こちらは、東京の大使館と違って、いつ行ってもあまり混んでいるイメージがありません。

すぐ窓口の担当者と目があい、席に呼ばれました。

「留学ビザの申請に来ました。これが入学許可書で・・・」と説明しようとしたら、入学許可書はポイっとされて、「これこれ、公安省の書類(注:出入国管理局)が必要なんだよ」と言われました。念のため原本を送ってもらってたのに、この入学許可書の扱い(笑)

つまり、在外公館にとって、大学が出した書類なんてたいした意味を持たないんです。本国の指令で動いているので。だから、何よりも重要だったのが、(C)出入国管理局から在外公館宛てに出された、「ビザ許可番号」が書かれた「ビザ発給提議書」なのですね。

留学ビザ申請にかかる料金

留学ビザ(シングル)、1人6,500円。子供のも同様。3人分なので、合計19,500なり。

ここで私はまずいことに気がついた。「やばい、お金下ろすの忘れてた!」

道中、銀行ATMで下そうとしてたのに、出発駅になかったため、「大阪着いてからでいいかー」なんて思ってたら、すっかり忘れてしまっていたのです。

「ごめん、お金下ろしてきていいすか?」(注:ベトナム語)という私に、担当者は苦笑い。お昼前だったので「時間ないから早く戻ってきて。」と一言。

自分のおまぬけ具合に笑えます。

ラッキーなことに、総領事館のななめ向かいあたりコンビニがありました。コンビニでお金を引き出し、再度窓口へ。無事に支払終了。引換券が渡されました。

ビザ発給までにかかる期間

土日含め、ちょうど1週間後を指定されました。5営業日、ってとこでしょうか。

ちなみに、ベトナムに行くまでに時間がない場合は、即日発行してもらえとの事(午前申請→午後受け取り)。追加にかかる費用は、1人2千円です。

ベトナムの大学との書類のやりとりはとーっても時間がかかって、用意しないといけない書類も多く、気をもみましたが、提出はあっという間に終わりました。

無事に発給されているか?

そして指定された1週間後。再度ベトナム総領事館に行きました。受け取りは、午前でも午後でも大丈夫です。

引換券を渡したら、すぐパスポートを出してくれました。ちゃんとビザが貼られているか確認。私のビザには「DH」、子供たちのビザには「TT」が記載されていました。感無量や~。

まとめ

留学の手続きを初めて、ほぼ1年。ようやくビザを無事に受領しました。

通常の留学ビザなら、当然こんなに時間はかからずにビザはゲットできます。でも今回は子供を連れていく、というミッションがありました。うちの大学も、先方の大学も、もちろん私にとっても初めての経験でした。

時間は非常にかかりましたが、揃えるものを揃えておけば、恐れることなし、と言った感じでした。

やはり、先方の大学の全面的なサポートが必要です。それがなければ、一番大切な「ビザ許可番号」は手に入れることができないからです。

ベトナム留学ビザの取得、とくに、お子様連れの研究留学、なんて方に、何かお役にたてたなら幸いです。




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